『汝の敵を愛せ』、アルフォンソ・リンギス

¥2,600  

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『汝の敵を愛せ』、アルフォンソ・リンギス、洛北出版
『汝の敵を愛せ』、アルフォンソ・リンギス、洛北出版
『汝の敵を愛せ』、アルフォンソ・リンギス、洛北出版


汝の敵を愛せ
 アルフォンソ・リンギス [著]
 中村裕子 [訳]
 田崎英明 [解説]

  • 仕 様 四六判・上製・318頁
  • 刊行日 2004年7月
  • ISBN 978-4-87984-801-7
  • 定 価 (本体 2,600円+税)
  • 発 行 洛北出版


 アルフォンソ・リンギスは、こんにち、最も異彩をはなつ哲学者である。この本では、私たちを、イースター島、日本、ジャワ、ブラジルへの旅に連れだす。彼は、なみはずれた描写力で、無垢、罪悪への愛、喜びと暴力との関係、動物の宗教について、私たちに語りかけてくる。仕事や理性の領域が崩れたとき、私たちは、不安とともに、喜びに満ちた興奮や恍惚感を感じるのではないか? 私たちは、死を受け入れることだけでなく、臨終の喜びをも理解できるのではないか? リンギスは、異邦の土地での日常生活から生じる強烈な体験から、理性を出しぬき凌駕する情動や熱情を描きだす。

リンギスは、哲学のテクストの諸要素を、とくにメルロ=ポンティ、レヴィナス、ギブソン、そしてニーチェ、ドゥルーズの諸要素を、さまざまな土地や文化での日常生活から生じる奇妙な経験と混ぜあわせる。その印象的で大胆な表現は、哲学や文学、社会学といった領域だけでなく、フェミニズムやポストコロニアリズム論のあいだでも、さまざまな議論を引き起こしてきた。

この本は、哲学によって見落とされがちな、自分を浪費することの喜びに満ちた瞬間、侵害されることに身を晒すという出来事を探究している。それは、哲学が生を理解し生をよく生きる方法を提供しようとすれば、ぜひとも扱わなければならないような瞬間であり出来事である。

本書より抜粋)「自分を魅了するひとと効果的にコミュニケートするというのは、相手の統一、性質、独立性、自立性を打ち破る、つまり相手を傷つけるということである。精神的・物質的統一の裂け目を通じてのコミュニケーションは、結果を考慮することなく、渦を巻く。コミュニケーションそれ自体が「善」であるわけではない。コミュニケーションは将来への配慮をことごとく排除する。コミュニケーションは利害へのいかなる配慮も排除する。それゆえ、起こることや存在するものに直面して苦しむひとすべてに、私たちは惹かれるのだ。」(163頁より)


本書の目次

  1. 世界のへそ
  2. 獣 性
  3. 動物の宗教
  4. 祝福と呪い
  5. 侵 害
  6. イノセンス
  7. 破局の時
  8. 美と情欲
  9. 臨終の喜び
  10. 贈り物
  11. 汝の敵を愛せ

 原 註
 解説[田崎英明]
 訳者あとがき[中村裕子]

著 者
アルフォンソ・リンギス Alphonso Lingis(1933-)
 リトアニア系移民の農民の子どもとしてアメリカで生まれる。ベルギーのルーヴァン大学で哲学の博士号を取得。ピッツバークのドゥケーン大学で教鞭をとった後、現在はペンシルヴァニア州立大学の哲学教授。
 世界のさまざまな土地で暮らしながら、鮮烈な情景描写と哲学的思索とが絡みあった著作を発表しつづけている。
 メルロ=ポンティ『見えるものと見えないもの』、レヴィナス『全体性と無限』、『存在するとは別の仕方で、存在の彼方へ』、クロソフスキー『わが隣人サド』の英訳者でもある。邦訳書籍に、『汝の敵を愛せ』、『何も共有していない者たちの共同体』(以上、小社より刊行)、『異邦の身体』(河出書房新社)、『信頼』(青土社)がある。

 アルフォンソ・リンギスの経歴については、『汝の敵を愛せ:Dangerous Emotions』の翻訳者[中村裕子氏]からの質問に対して、リンギス自身が次のような回答を寄せてくれたので、それをそのまま紹介する。

 「私の両親は、ヨーロッパのリトアニアからの移民だった。彼らは農民であったので、私は、シカゴ郊外の農場で生まれ育った。私は、ベルギーのルーヴァン大学で、哲学の博士号を取得した。ピッツバークのドゥケーン大学で6年のあいだ教鞭をとった後、ペンシルヴァニア州立大学で教え始めた。
 毎年、最後の授業が終わるとすぐに、私は他国に赴く。アメリカの制度では、大学教授は7年ごとに1年間の長期休暇が与えられるのだが、私はその休暇のたびに他国で過ごした。「旅をした」というのは、正確ではない。ある一つの国を選んで、3、4ヶ月のあいだ、または長期休暇のあいだずっと、そこに暮らしたのである。最初は、フランス、イタリア、ドイツ、ハンガリー、ノルウェイ、フィンランドといったヨーロッパ諸国で夏を過ごした。その後、私は、アフリカ、アジア、オーストラリア、南アメリカ、そして南極大陸にずっと大きな興味を抱くようになった。
 本拠地として、メリーランド州ボルティモア郊外の丘陵地にある2エーカーほどの土地に、小さな家を持っている。」

 

翻 訳
中村裕子(なかむら・ひろこ)NAKAMURA Hiroko
1965年生。2000年,神戸大学大学院文化学研究科(博士課程)単位取得退学。現在,神戸大学非常勤講師。専門は英文学。翻訳書に,フィル・モロン『フロイトと作られた記憶』(岩波書店,近刊),ネッド・ウォード『ロンドン・スパイーー都市住民の生活探訪』(共訳,法政大学出版局,2000年),ポール・ポプラウスキー編著『ジェイン・オースティン事典』(共訳,鷹書房弓プレス,2003年)などがある。

解 説
田崎英明(たざき・ひであき)TAZAKI Hideaki
1960年生。専門はセクシュアリティと「政治的なるもの」の理論。
著書に『ジェンダー/セクシュアリティ』(岩波書店,2000年),『売る身体/買う身体:セックスワーク論の射程』(編著,青弓社,1997年),『歴史とは何か』(共著,河出書房新社,1998年)などがある。論文に「無能な者たちの共同体」(『未来』,未來社)など。

装 幀
戸田ツトム


書 評
◆ 富山 太佳夫さん書評『毎日新聞』2004年9月26日付朝刊
◆ ジュンク堂・福島 聡さん書評『書標』2004年10月号
◆ 東 琢磨さん書評『インパクション』143号
◆ 管 啓次郎さん書評『UP』2004年10月号
◆ 上野俊哉さん書評『読書人』2004年11月12日号
◆ 真島一郎さん書評『図書新聞』2004年12月4日号
◆ 宇野邦一さん書評「ディオニソスのエコロジー」『未来』2004年12月号
◆ 中山 元さん書評『i feel』2005年31号

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