『アニメと声優のメディア史　なぜ女性が少年を演じるのか』
　石田美紀 著

• 発　行　青弓社
• 装　画　高橋由季
• 装　幀　清水良洋
• 刊　行　2020年12月刊

「野沢雅子、小原乃梨子、田中真弓、緒方恵美、高山みなみ……。アニメの少年を女性の声優が演じることに、違和感はまったく感じない。しかしこれは、ディズニーアニメで少年を子どもが演じるのとは対照的な、日本アニメの特徴だ。こうした配役はどのようにして生まれ、アニメ文化に何をもたらしてきたのだろうか。

　少年を演じる女性声優を軸にアニメと声優の歴史をたどり、日本が独自に育んできたアニメと声の文化を描き出す。子役起用が難しいという制約から始まった少年に女性声優をあてる配役は、魔法少女もの、アイドルアニメ、萌えアニメ、BLなどのアニメの変遷とともに実に多様な広がりを見せている。性も年齢も超えて恋愛対象としての「イケボ」の青年まで演じる女性声優は、外見とキャラクターとの差異やジェンダーのズレから、視聴者に独特の欲望を喚起している。」



詳しくは　 青弓社　をご覧ください。
本書は、青弓社による発売・発行のご本です。

　　＊　＊　＊

　著者の石田美紀さんの著作として、小社刊行の『密やかな教育――〈やおい・ボーイズラブ〉前史』があります。

　その他に、『BLの教科書』（共著、有斐閣、2020年7月刊）、『入門・現代ハリウッド映画講義』（共著、人文書院、2008年4月刊）などがあります。